10名を乗せたワゴン車を走らせること9時間。そこには地震発生の元日から、時のとまったような世界、復旧そしてその先の「復興」という言葉はまったく見いだせないような光景が広がっていました。
今回の活動は能登半島地震で、震源域となった「珠洲市」、東京から8名、埼玉から2名の計10名のメンバーで往復の移動距離1200km、車での総移動時間18時間という行程での活動となりました。珠洲市災害ボランティアセンター様から正式に救援要請のお電話をいただいた上で、メンバーを調整し活動を行わせていただきました。同日に、埼玉チームのメンバーが別部隊として山形県戸沢村の豪雨災害の救援活動に従事しており、石川県と山形県への支援を同じ日に行う運びとなりました。(山形県戸沢村の活動ブログは別にアップいたします)
当日は早朝に一時激しい雨が降り、非常に蒸し暑く、屋外にいるだけで汗がにじみ出てくるような気候でした。東京メンバーの一人として、熊本地震での救援活動で同行いただいた看護師多田裕美子様にもご参加いただき、熱中症対策への助言をうけて、こまめな水分補給、熱中症対策ゼリー、保冷剤、アイスノン、スポーツドリンク、熱中症対策の飴など様々な対策を講じることで、熱中症や怪我もなく、無事に活動を終えることができました。
【活動状況】
活動時の現地リーダーはこれまでも各地での救援活動に従事している保育士の田村彰弘さん、活動は午前1件、午後1件の計2件の救援ニーズに対して復旧活動を実施させていただきました。午前のお宅は地震により、家屋が深刻な被害を受け、公費解体の対象となったお宅で、来週には重機による取り壊しの立ち合いを予定しているとのことで、解体を前に思い出の詰まった品物や家財道具などを仕分けしたり、災害ゴミの集積場まで運搬する作業を行わせていただきました。粉々になったガラスで手を切らないように気をつけながら作業し、トラックで計5回、集積場まで運搬し無事に作業を完了することができました。午後のニーズは、地震により被害を受けた住宅から、壊れた家財道具等を搬出・運搬する作業でした。家の窓や扉は、地震で家が傾いたことにより、ことごとく開かなくなってしまっており、唯一1か所開けることができる窓から室内に入室して作業を行い、こちらも無事にニーズを解消することができました。
【最後に】
珠洲市の災害ボランティアセンターでは、9月以降は団体の受付を終了する見通しであるとのことでした。能登半島地震の被災各地では、ボランティアの受け入れ枠や活動実施日が徐々に減少してきており、災害ボランティアセンターとしての活動は順次終了していく方向になってきております。当法人としましては、能登半島のみならず7月に東北で発生した豪雨災害など、緊急的な支援を必要とする地域に対して、今後も可能な範囲で救援活動を継続して参ります。お忙しい中、遠方での活動に参加・ご協力いただいた皆さま、支援金やその他で当法人の活動をバックアップしてくださっている多くの皆さま、助成金によりご支援いただいている中央共同募金会様など、ご支援いただいている皆さまに、心から感謝申し上げます。今後とも変わらぬご支援をよろしくお願いいたします。
◆掲載している写真は個人情報に留意し、活動場所が特定できないようぼかすなどの対応をしております。
◆今回の活動メンバー(役員等を除く) ⇒ こちらから
Comentarios