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執筆者の写真一歩 小さな

8/20「7月豪雨災害:秋田県 五城目町 水害現場視察」

 令和5年7月15日の豪雨により町内を流れる馬場目川や内川川が氾濫し、600棟ほどの家屋が浸水や土砂による被害をうけた「五城目町」の現場に足を運び、被害状況等を確認や現地の方のヒアリングを実施しました。こちらの地域では河川の氾濫に加えて、側溝や下水道の排水能力が超えた際に起きる「内水氾濫」が起きたことで、住宅の浸水被害が広がったとのことでした。

 また、浄水場も浸水による被害をうけたことで、町内全域の3,500世帯が断水の被害をうけたとのことでした。



【現場視察場所】

 今回は、氾濫が発生した河川の状況及び、浸水により水の供給ができなくなった、「五城目町上水道 浄水場」周辺の被害状況を確認しました。氾濫した河川の周辺には、流れてきた流木があったり、手の届かないような高いところにブルーシートがかかっていたり、水につかってしまった家財道具を搬出している家庭がみられました。現地の方のお話しでは、「浸水した室内の壁、床、棚などに、すでにカビがはえてきた」「濡れた棚や畳はものすごく重くて、年齢が年齢なのでボランティアさんがきてくれなかったら外に出すことさえ困難だった」などの声が聞かれました。また、被災したものの、既に床下の乾燥や床板の張り替えなどを終えることができていたお宅では「高齢者の独り暮らしで浸水の被害をうけたが、すぐに親戚などがきてくれて、畳を搬出したり床板をはがして乾燥、消毒、石灰まき、コンパネの切り出しやねじどめなどをしてくれた。いまでは手に入りにくい畳やフローリング材なども、早くに確保することができたので助かった」と話している方もおり、室内にカビや臭いが残ることもなく、綺麗に復旧できていた。お話をうかがうなかで、家庭ごとで復旧の度合いに大きな違いがみられること、復旧作業が遅れれば遅れるほどに、カビや異臭などが室内の広範囲に広がり、生活の再建が難しくなっていくことがわかった。



【断水の際、住民に水を供給した「福禄寿酒造様」の視察】

全域が断水した五城目町において、340年ほど前から酒造業を営み、建物は全国登録有形文化財にも指定されている「福禄寿酒造様」。今回の豪雨においては、断水した地域の方々に、日本酒の仕込みに使う井戸水を無料で提供したとのことでした。住民同士の支え合いの大切さや、企業の社会的責任としての取り組みの大切さ、地域社会に深く根付いた企業が存在することの安心感などを感じる機会となりました。


今回の活動や、被災された方々からの声をお聞きし、改めて水害の危険や、生活再建の難しさなどを実感いたしました。活動の実施にあたっては、建材の含有水分量測定器や、各種資機材を持参し、被災の状況にあわせた支援を行えるように配慮したものの、活動をするたびに、新たな必要機材、準備物がみえてきます。今後も可能な範囲にはなりますが、仕事の休日を活用して活動を継続して参ります。貴重な休日を使い、暑いなか活動にご参加いただいた皆様、ご支援いただいた皆様、車両を貸してくださった葛飾福祉館様、そして日頃からご協力いただいております皆様に、改めて感謝申し上げます。今後ともよろしくお願いいたします。

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