2017年8月1日~8月23日までの夏休み期間を通じた保育士派遣事業でスタッフを派遣させていただいた熊本県上益城郡嘉島町の学童保育クラブでの継続活動。地震発生から約1年が経過した現地へ保育士の田村彰弘氏が足を運び、学童保育クラブでの保育補助と、現在の復興状況の視察をさせていただきました。大変お忙しいところ、受け入れいただきました、熊本のNPOこどもサポート・みんなのおうち理事長の江口竜一様、スタッフの皆さま、本当にありがとうございました。
■活動報告 保育士 田村彰弘
~熊本県嘉島町の学童クラブ おおくすクラブでの活動と現地視察から~
【全体を振り返って】
今回は保育施設訪問の他に益城町や瓦礫置き場の現状についても視察させていただきました。倒壊家屋の撤去などはある程度進んでいますが、地域によってはブルーシートのかかった家屋や塀などもまだまだ多くあるのが現状です。学校の体育館がいまだに補修中の場所もあり、学校の卒業式も地域の会館などで行われている場所もありました。
また活動先の学童保育クラブである、おおくすクラブでは園舎の被災によりこれまで学校の教室を使用して保育を行っていたが、4月からは課題はありつつも元の建物に戻れる予定になっているとのことでした。今後は親子で参加できるオリエンテーリングのようなものも行うなど、保護者との関係強化をより一層図っていきたいとのことでした。また、学童の定例行事である遠足においても、目的地にしていた公園に仮設住宅が建っているため、遠足場所の変更をするなど地震の影響は今なお根強く残っている状況でした。
【おおくすクラブでの活動】
おおくすクラブでは、到着後すぐに保育室の環境整備のお手伝いを行いました。その後ミーティングに参加し、子どもたちが登室後は将棋やけん玉など、夏のボランティア活動の際に子どもたちと取り組んだあそびを展開して一緒に過ごしました。当時のことを覚えてくれている子が多いこと、6年生の子では卒業したら会えないなと寂しさを口にしている子もいました。また、将棋では夏に勝てなかった先生に勝てたと喜んだり、勝てない悔しさからまた練習に熱をいれる子と様々でした。
2日目は土曜日とあって朝から保育に参加。出席者は12名と少なかったですが、サッカーやバスケットボール、だるまさんが転んだ、なわとびなどの他に、ドロケイをほぼ全員で行ったり、オリジナルすごろく作り、宝探し、お絵かきなぞなぞ(何を描いたか当てるゲーム)など普段はしないあそびも意識して行わせていただきました。
最後におおくすクラブのみんなに向けて進級、卒業おめでとうと置き手紙をして今回のボランティアを終えました。
【終わりに】
地震発生から約1年が経過し、熊本地震のことを忘れかけている人もいるような状況かと思いますが、実際に現地に足を運ぶと、今なおいたるところに大きな爪痕が残っている状況です。また被災したご高齢者の世帯など、先の見えにくいなか中で日々生活している方もおられます。世代や地域をこえた繋がり、支え合いの輪が広がり、子どもたちが笑顔を絶やすことなく成長していける社会になればと切に思っております。この度受け入れていただきましたNPOこどもサポート・みんなのおうちのスタッフの皆さま、どうもありがとうございました。